刑事に新聞記者にと、物語の世界ではもはやアリガチを通り越した感もある設定だけど、
新聞記者の世界を圧倒的リアルで描くのは「マル特ロストワールド」（2005年）で実証済み。
さらに今作でも「マル特」に登場したマル特連発のエース記者・久保田と、
斜に構えマイペース記者の片山が登場。ささやかな続編となっている。
ささやかなので、「マル特」を見てない人も、見たけど忘れた人も
今作の理解には何ら支障ありまへん。
覚えてるぞ！というコアなファンの人は２割増しで楽しんでいただきたく。
ころがる石が得意とする演出手法を、勝手なネーミングで「四次元会話劇」という。
ネーミングの勢いだけ見ると、
やけにテクニカルな身体表現を繰り出しそうな印象があるやもしれんが、
そういうわけではない。
無論ドラえもんが関係するわけでもない。
バラバラの場面、
時間軸（←四次元の由来）のシーンが絡み合いながら話が進む、
そういう手法である。
平たく言うと場面転換がやたら多い。
舞台では禁じ手とされる場転の多用をいかに逆手に取っているのか、未見の人は是非。